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ワンダと巨像 プレイ日記(6) 16体目 [ワンダと巨像]





■前置き

今回はいよいよ最後の16体目の巨像。


以下では、できるだけ攻略要素のネタバレは無しで、
自分のプレイ感想を書いていきます。


ネタバレをしない方針なため、攻略には向いていません。
よって、表現が遠まわしであったり、重要部分の記述は抜けています。


※一部攻略に触れる表現も少しあるかもしれませんが、ご了承ください。






■16体目

剣の光が示す場所へとたどり着いた。
大きな門が行く手を阻む。


ここまで来れば、多少の謎解き要素は、すでに謎ですら無い。
プレイヤーを少しずつ成長させてくれるゲーム。
これこそが良質の証拠。


アグロに乗ったまま階段をゆっくりと登っていく。


おそらく、最後の巨像はこれまでの技術を
すべて使って攻略することになるのだと思う。


頭の中で、これまで戦ってきた巨像との死闘を走馬灯のように
脳裏に映し出しながら復習をする。


アグロに乗りながら進んでいくと、途端に大きな空間へと出る。
深い谷。


谷を挟んだ向かい側には、見上げるほどの高い絶壁がある。
向こうへ移る手段は……


すぐに確認できる橋。
だが、等間隔に切れ目のような線が入った、
明らかに人為的に作られた橋だった。


ピンと来る。
これに乗るとどうなるか……
どうすればいいのか……
こうしたギミックはゲームとして珍しくはない。


アグロを後退させ、十分に距離をとった状態から急発進。


特にタイミングよくジャンプする必要はない。
すでに草原で、似たようなことを経験済みだ。








橋を渡りきり、絶壁の前へと到着する。
上を見れば、登って来いと言わんばかりの仕掛けが目に映る。


ここからは1人で行くことになる。
アグロに乗りながら戦う敵ということでは無さそうだ。


ということは、素早い相手では無いわけか……


これから目にする16体目の巨像を思い描きながら壁を登っていく。
かなり高いが、特に迷うことなく頂上へと達する。


何か……雰囲気が変わった。


空気そのものが変化した。
空が見えるのに薄暗い場所。暗雲がたちこめて雷鳴が轟く。


16体目の巨像はそこに待ち構えていた。
とてつもない存在感。


明らかに目の前の相手が最後の巨像だとわかる風貌。


カメラが近づき、巨像がアップで映し出される。
この巨像を攻略するために何を求められているかを察知する。


まずは巨像に近づくこと。
そこからはなんとかなりそうだ。


そう思って巨像の足元めがけて突っ走っていく。
だが何か……いやな音がする。


ふと視点を移動させると、巨像がこちらに人差し指を向けていた。
何かが……放たれた。


次の瞬間、爆風とともに壁に打ち付けられる俺。


何が起こったんだ?


立ち上がり、巨像を見る。


俺に向けられた人差し指から、再び光と轟音が襲ってくる。
成す術なく転がり続ける。


わずかに残った体力が、俺の戦意を急速に喪失させていく。


地面に空いた四角い穴が目に映る。


あの穴に飛び込めば助かるかもしれない!


わずかな希望にすがる思いで飛び込む。


迷ってはいられない!


ドーーン!


続けざまに飛んでくる巨像からの攻撃をかわし、九死に一生を得る。


なんとか……生き延びている。


飛び散る破片に少しばかり体力を奪われながらも、
じっくりと体力を回復させていく。








この穴は一体なんだろう?


それはまるで防空壕のような人為的な穴だった。


体力が全快したところで穴の中を走り回り、
地上に出られそうな別の穴を見つけて、そこから外を伺ってみる。


上を見上げれば、そこに巨像の瞳。


目が合った……


ゴクリと唾を飲み、恐る恐る視線をその右手へと移す。
すでに相手は俺を射程内にとらえていた。


光が放たれる。


ドーーーン!!


穴の中を転げ回る俺。
心の中は、すでに恐怖で満ち溢れていた。



防空壕のような造りとはいえ、全てに天井があるわけではないようだ。
立ち上がって上を見れば、そこは吹き抜けの場所。


あぁ……


恐怖で動けなくなるとは、このことか。
一歩も動くことができぬまま、次なる閃光を全身で浴びてしまう。


ドーーーーン!!




こいつは一体なんなんだーー!?


とにかく必死に逃げ回った。






天井のある場所を確認し、
荒れた鼓動を落ち着かせるように、息を潜めて体力を回復させる。


とにかくヤツの足元まで行くことができればいいんだ!

あの指先からの攻撃は、緊急回避で避けて行こう!










体力を全快させた俺は、穴から少し顔を出し、相手の様子を伺う。
明らかに視線はこちらを向いている。


穴の中を移動したところで、こっちの行動はお見通しってことか。


行ってやる!


おもむろに飛び出す。
攻撃の音を合図に緊急回避。


よし、避けられる!


だが、立ち上がりの瞬間にすでに2撃目が放たれていた。


ズズーーーーン!


転がる我が身。
どうやっても一定の距離内には近づけさせてはもらえないようだ。


考える時間が欲しい!


近くに見つけた穴へと飛び込む。


それと同時に放たれた閃光。


ドーーーン!


穴の中に転げ落ち、そのまま壁に身体を打ち付ける。


くぅっ…! こいつめぇぇ!!


止まることのない攻撃に、半ば怒りさえも込み上げてくる。
起き上がりざま、相手をキッとニラミ付ける。


容赦の無い上空からの閃光。



ズガーーーン!







薄れゆく意識の中、手も足も出ない自分に歯ぎしりをした……



三度目の敗北。













再び巨像の手前からスタートとなった。
最終決戦ということもあって、どうやら気ばかりが焦っていたようだ。


落ち着こう!






戦闘区域へと乗り込む前に、これまでのことを思い出す。
このゲームは無茶な作りではない。


失敗するのはそれが正解の行動ではないからだ。

この空間に、きっと無理のない攻略法があるはずだ!




それは半ば開発者を信じるかのように、自分に言い聞かせてみた。


気になるのは、地面に空いた穴。
よく見れば、地上にも所々に攻撃を避けられそうな障害物もある。


そうか!


使えと言わんばかりに用意されたもの。
なぜ気づかなかったのか。


ピンときた。開発側が指し示す正解ルートが分かった気がした。


あとは願うばかり……これが正解だということを。


無謀なチャレンジという力技ではなく、
頭を使えば潜り抜けられる恐怖。

そう、プレイヤーに無理をさせない造りにしているという
開発側の心理を読み取れば、きっとそこに抜け道がある。










今度はノーダメージだった。
やけにあっさりと目的の場所までたどり着くことに成功した。


さて……この場所からが本番なのかもしれない。


便宜上、この場所を「0地点」と呼ぶことにする。




先ほどまでの恐怖はどこへやら、ここからの行動は容易だった。
むしろ楽しいと思えるぐらい。









そして、ポイントとなる場所へと到達する。


あえて呼称するならば、「左」と呼べるものが近づいてきた。
流れに任せるように「左」の指示に従って進む。


迷うことはない。
弱点へ導いてくれる光がそこにある。


次に「右」と呼べるものが近づいてきた。
少し難しかったが、なんとか流れに乗れた。


このまま一気に!


……と思ったが、「右」には障害物があり、進めない。


……どうすれば?


このとき、水中の巨像との戦いを思い浮かべた。
あのときと同じように障害物を取り除こうとした……が、何も変化は無い。


よく見れば「左」が重なるように密着している。
これで「左」へ行っても意味がない……


巨像の動きは止まっている。


……なぜだ?


しばらくすると再び動きだすが、攻撃をすることで止まる。


これに気づいた俺は、その場所で十分に考える時間を
取らせてもらえることになった。


動きが止まるという事柄に着目することにした。
なぜ止まる必要があるのか……。


そうか……!


弓矢を取り出し、巨像の顔めがけて矢を放ってみた。
変化は無し。


ならば……


剣を取り出し、弱点を探る。


そういうことか!


焦らなければ道は見えてくるものだ。
新たな展開へと発展した。



巨像の弱点は近い!


だが、これまで同様に、
いや、これまでの巨像以上に身体を揺さぶる相手だった。


なかなか思うように事を運ばせてはくれない。


マズい!


巨像の身体から手が離れてしまった。


あやうく0地点まで戻されるところだったが、間一髪で持ちこたえた。
0地点ではないものの、だいぶ戻されてしまった感じではあるが……









先ほどは上手くいった弱点までの道のり。
何度も上手くはいかせてもらえない。


幾度と無く振り落とされ、カメラの回転に酔いそうになり、
時には0地点からのやり直し……


体力はさほど減らされることはなかったものの、
おそらく15回ぐらいは同じような行動を繰り返した。


巨像に近づくまでに恐怖を植え付け、
密着したら今度は技術を要求する……か。


技術というほどのものではないが、
やはりこれまでの総ざらい的なものが要求される。


決して難しくはないのだろうが、どうしても焦ってしまうために失敗する。












それでもくじけず、ようやくたどり着いた弱点。
待ち望んだ弱点の紋章がそこにある。


想いを込めて、剣を突き刺す。


このとてつもない存在感の巨像に、初めて大きなダメージを与える快感。


もう、離さない!


次の一撃。
苦しみだす巨像。


それでもなかなか倒れてはくれない。
タイミングを見計らって、何度か突き刺す行為を繰り返す。


そして……


画面はスローモーションに。





か……勝った……





一瞬、時が止まる。








勝ったぞーーーーーー!!!





オオオンとうなり声をあげて絶命する巨像。
それは、すべてが終わった瞬間だった。










画面の前にいるリアルな俺は、そこで大きく息を吸って、深く呼吸をした。
素直に嬉しかった。


幾度と無く解けぬ謎に苦しめられながらも、それでも自力で解いてきた。
それが今、報われた。


得も言われぬ満足感。


右手をコントローラから離し、グっと握り締めて「よっしゃぁぁ!」と小声で叫ぶ。


たかがゲームかもしれないが、自分を少し褒めてあげたい。
そんな思いにさせてくれる作品。











画面の中にいる、もう1人の俺。
ボロボロになって横たわる姿が、とても痛々しい。






しばらくすると、新たな展開を見せる。


これは一体……?


少しばかり予測していた展開。


やはりそういうことになるのか……?


英雄と言われてもおかしくない青年。
しかし禁断の地で行った行為には、それ相応の代償がある。


俺は……ワンダ……? いや……


何かが変わる。
その現実に抗うかのようにソレらに抵抗を示す。


彼女は……?


ソレらが去る。


だがそこには、無情なる世界へ引き込むかのように、
俺を捕まえようとする何かがあった。


待って……! 彼女は無事なのか!?


抵抗は、むなしかった。









彼女を助けるためにやってきた禁断の地。
それはとても純粋な気持ちからだった。


しかし今の俺は、巨像たちを絶命させた、ただの汚れた身体の持ち主。


すべてを洗い流さなければいけないのかもしれない。



でも待って欲しい、彼女の無事な姿を見届けるまでは。
そんな気持ちをあざ笑うかのように、その身に起こる結末。



……静寂。








すべてが終わり、そして始まるのだろう。


それ以上、何も語らない。語ってはくれなかった。


何かが分かって、何もわからない。


すべては目の前で起こった事実だけが物語っていた。


まばゆい光。
少しばかりの希望。











バッドエンドかもしれない、ハッピーエンドかもしれない。
どちらと取るかは、こちら側に任せるということなのか。


なんとなく切なく、なんとなくむなしい。……それでいて心地よい。
このおかしな気分は何なのだろう?




旅は終わった……

けれど、自分の中では何かがまだ終わっていなかった。







次回、完全ネタバレでの感想いきます。
書かずにはいられません。



【過去のプレイ日記はこちら】

・ワンダと巨像 プレイ日記(5)

・ワンダと巨像 プレイ日記(4)

・ワンダと巨像 プレイ日記(3)

・ワンダと巨像 プレイ日記(2) 

・ワンダと巨像 1stインプレッション


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コメント 4

実は毎回楽しみにしてました。
PS2を持ってないので、めっちゃ羨ましくなりました。
アクション苦手なんで、買う気はないんですが、感動のお裾分けを頂けてよかったです。
by (2005-11-10 23:23) 

カルディア

4-kemo-9さん>
こんばんわ~♪
始めた頃はここまでプレイ日記を書くとは思っていなかったのですが、戦闘の1つ1つがメインなので、なんだか日記にできそうだと感じて続けてみました。
毎回読んでいただけたようで、ありがたいです。(´▽`)
niceもありがとうございます!
誰しもが詩人になれる、そんなゲームな気がしました。4-kemo-9さんなら、もっと詩的に表現できそうな作品かもしれませんね。感動のお裾分けができて良かったです。ヾ(´ー`)ノ
by カルディア (2005-11-11 00:56) 

ふぅ~む…中古のワンダ…中古のワンダ…
中古のワンダは、どこだぁ~ヽ(`Д´)ノ

っと、取り乱しました、こんばんは( ´_ゝ`)y-~

ワンダクリアおめでとうございます(*´∀`)ノ

カルディアグロ殿のプレイ日記を読ませて
もらったおかげで、ワンダに興味を持つことができました。

う~む…ネタバレ記事読もうか迷う(´・ω・`)
by (2005-11-11 19:01) 

カルディア

rihiserさん>
こんばんわ~(´▽`) niceありがとうございます!

>中古のワンダは、どこだぁ~ヽ(`Д´)ノ
そろそろ中古も出回ってもいい頃かも?
機会があればぜひプレイしてみるのも良いかと~(^^
これから年末にあたって、今年は色々と散財しそうなので
気を付けてくださいね(笑
ネタバレ記事は、すべて自分の想像で書いているので、
プレイ自体には支障がない…とも言えない、かもしれない…
ただ、ラストはわかっちゃいますからご注意を~ヾ(*´Д`*)ノ
by カルディア (2005-11-14 20:50) 

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