英国戀物語エマ 7巻(最終巻) [◆アニメ]
本格的なメイドマンガとして、19世紀末の英国ロンドンを舞台とした作品。
その名を一度は聞いたことはあるかと思います。
アキバ系な萌え萌えメイドとは一線を画し、
上流貴族と庶民との貧富差の激しい時代背景を描き、
そこに「階級差の恋愛」というテーマで切なく綴られた作品です。
その作品の原作が、先日7巻をもって終焉を迎えました。
自分はアニメが先でしたが、エマの仕草1つ1つがゆっくり丁寧に描かれていて
とても好感の持てるアニメであり、なかなか距離の縮まらない2人の
清純な姿に、グイグイと引き込まれたものです。
階級差の許されない恋。
一介のメイドであるエマに恋心を抱くウィリアムは上流階級の人間。
劇中では「ジェントリ」という下級地主で、どうやら「貴族」には含まれない
ようですが、称号以外の特権的な差異は無いとのことで、ここでは便宜上
「貴族」と書きます。
貴族とメイドという立場の違いは、この時代、
それはそれはとてつもない障壁があったのだと、
その頃を知らない自分にもズッシリと伝わってきました。
この2人なら一緒になってもらいたい、そんな想いで見続けましたが
アニメでは切ない終わり方で、なんとも歯がゆくもありました。
特にエマの過去を知った後では、エマの見方が変わりました。
↑これはまだマシな状態。もっとスゴイんだよ~ (;´Д⊂)
そしてあまりにも切ない終わり方に、
行き場の無い悶々とした気持ちに悩まされていたのです。
しかしマンガはさらに続き、今回の7巻でラスト。
一体どのような結末になるのか楽しみでもありました。
(以下ネタバレ有り)
良作の終焉に残念な気持ちもありましたが。
とにかく2人には幸せになってもらいたい。
様々な障害がありつつも、階級差に悩み続けたエマが
ようやく本当の気持ちをしっかりと告げ、
階級という壁に静かに立ち向かっていく姿がステキでした。
ひたむきで献身的で、自分の立場を理解しつつも、
ウィリアムへ向けられた心には嘘をつけない、
そんな葛藤の中、ようやく掴むであろう幸せに
一歩近づけたのではないかと思います。
この一歩はかなり大きなものです。
ハッキリと結婚というところまでは語られませんでしたが、
あれはハッピーエンドに間違いないと確信しています。
これで終わりかと思うと感慨深くもありますが、
巻末に番外編のようなものを描くと告知があったので、待ってみたいです。
(エマが主役のものでは無いかもしれませんが)
ぜひヴィヴィアンの成長した姿を!
とはいえまだ覚めきれないエマの物語。
最終巻の発行に合わせて発売された「アニメーションガイド」をゲット。
副読本シリーズの最終巻です。
アニメ後半部をまとめたものですが、巻末のスケッチなどが魅力の一品。
作者書き下ろしのコルセット特集が個人的にポイントが高かったです。
コルセットの歴史から着け方まで
イラスト込みで描かれていて、ザッツ・グーッド!
この頃の服のいいところって、下着がフリフリなところ。
コルセットは痛そうですが、フリフリドレスは好きです。
もちろんエマさんのコルセッツな姿も…(*´Д`*)<ご飯3杯はいけるぜ!!
貧富差のある時代をマジメに描きつつ、ゆったりと流れる空気感、
ハキムという突拍子も無いキャラもいい味出していて、
単なる恋愛劇だけではない「英国戀物語エマ」は、
一見の価値ある作品であることは間違いありません。
私はアニメも原作もどちらも好きです。
何かの形でまたエマさんの笑顔が見たいものです。
のぶさん>
niceありがとうございます(^^
by カルディア (2006-07-02 04:14)