SSブログ

『Cut』No.285 マクロス、あの花、まどか☆マギカ インタビュー満載! イラスト&声優フォトも この号はオススメ! [【アニメ】商品レビュー]


000.jpg
こういう記事が読みたかった!

表紙のシェリルとランカの描き下ろしイラストに惹かれつつ、
各監督のインタビュー記事が読みたくて購入。
手に取ってみれば、声優フォトやイラストもあって私的に嬉しい誤算もあり。

アニメ関連の記事だけで54Pもあり、これがかなり読み応えがありました。
監督や脚本家の話が面白く、アニメ好きには楽しめる内容となっています。

というわけで、各記事をピックアップしつつ、ガッツリとコメント!






※記事からそのまま引用した部分は青字にしています。


<マクロスF>
003.jpg
・イラスト:3枚(表紙絵1、見開き2)
・河森監督:インタビュー5P
・菅野よう子:インタビュー4P



◆河森監督:インタビュー感想
5Pにぎっしり詰め込まれた『マクロス』シリーズへの想い。
各種アニメ雑誌でコメントしてきた言葉もあったけれど、これまでぶつ切りで見聞きしてきたものがこの記事で一気に聞けた感じです。さらにそうした言葉が出てくるに至る前後の話も補完されているかのようで、長いインタビュー記事もじっくり読みふけることができました。

―魅力的なジャングルを作ろうって
作品作りを一本の花に例え、新しい花を作ろうとしたとき、1つの花に多種多様な花をくっつけても奇形なものしか生まれない。様々なスタッフやアイデアを結び合わせて「花」を作ろうとするのではなく、ジャングルを作るようなコンセプトで取り組んでいるという。観客は花も見れば虫を捕まえたりと、自分ルートでそのジャングルを探索しようとする。そうすることが幅広い層のヒットへと繋がるアニメ作りなんだと。
これまでの30年間、様々な経験を積んできている監督ならではの今の考えが垣間見えた感じですね。



・中島愛:フォト1P+インタビュー1P
・May’n:フォト1P+インタビュー1P

004.jpg









<あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。>
002.jpg
・イラスト:1枚(見開き)
・長井監督:インタビュー2P
・戸松遥:フォト1P
・茅野愛衣:フォト1P
・茅野愛衣×戸松遥:インタビュー2P
・岡田麿里(脚本家):インタビュー5P




◆長井監督:インタビュー抜粋

―奇を衒わずに、ちゃんときれいに泣ける話にしようって
―コアアニメファンではないところにリーチできる可能性のある、間口の広い作品だと思う
―主導的に何かを主張するっていうことがおれの中にはまるでないので


監督って30代半ばの方だったんですね。
インタビューから受ける印象は、特に訴えかけるものを持たない、良く言えばニュートラルな感性を持った方なんだろうなと。チャレンジよりも、丁寧な物作りってのを目指していそうなんだよね。
考えてみれば『あの花』って普通な流れではある。幽霊ってよくあるネタだし、ヒッキーや援交など今では特異と言うほどのネタではない。めんまの存在以外はいたって日常劇なんだと思う。だからこそ一般層にも入りやすい内容であり、ストレートで分かりやすい。
なのになぜ自分のようなコア層にも人気なのか。おそらくキャラ、作画、声優など、コア層にも乗っかりやすい餌もしっかり用意されているからなんだろうなと思ってみたり。それとノスタルジックなのって好きな人多いよね。
色々な部分で若い感性が発揮されていて結果へと結び付いているんだと思えます。







◆茅野愛衣×戸松遥:インタビュー抜粋

006.jpg

―戸松 「監督の意思で、最終話の展開はキャストに言わないっていう」
『あの花』はキャスト陣もラストを知らないとなると、これは終盤の気持ち入った演技が期待できそうだね。

―茅野 「わたし独り言なんですよね、基本的に」
―戸松 「本番のときは別録りになっちゃったりするんで、けっこうかわいそうだなと(笑)」

じんたん以外はめんまにリアクション取れないのって大変かも。声優さんも思わず反応しちゃいそうになるだろうし。リアルではめんまがぼっちなのかー。

―戸松 「あなるってほんとに自分に近いんです」
見ている側としても本人のキャラがダブるんだよね。なんか自然体で演じているもの。

―茅野 「わたし、一回リアルに泣いちゃったときがあって」
茅野さんは涙もろそうなので、最終話後のラジオはボロボロなんじゃないかと。終盤に向けて涙腺の緩むシーンが多くなってきそうな作品だよね。









◆岡田麿里(脚本家):インタビュー
 ※オススメ記事

現在『あの花』、『花咲くいろは』、『GOSICK』を担当している脚本家。写真を見る限り若そうな女性ですね。かなりライター経験を詰んでいることがわかるインタビューで、『あの花』や『花いろ』がこういう方の手から生み出されたのだと知って、さらに視聴意欲が上がったよ。

―むちゃくちゃおもしろかったんですよ、アニメの現場が
最初はVシネマの仕事から入り、あるときアニメシナリオのワープロ代筆をきっかけに、書いてみないかと言われて提出したプロットが採用されたことからアニメ業界へ。Vシネマとは異なる現場の面白さに惹かれて、今はそれが楽しくて仕方ないという印象ですね。

―オリジナルのシナリオ書くときって、超盛り上がるんですよ
原作付きの脚本も手がけてきたけれど、やはりオリジナルを書くほうが楽しいという岡田さん。
現在3本の作品を担当しているにも関わらず、多いとは感じておらず、「立ち止まれないようにしておきたい」という意欲を見せている。今は本人もノリノリの状態なんだな~ってことがすごく伝わってきたよ。

―群像劇はおもしろい

『あの花』も『花いろ』も他者が絡んで多くの人が移り変わっていく群像劇。
これが岡田さんの得意分野のようで、逆に主人公が1人ですべて変えていくような作品は苦手らしい。ひと昔前なら勇者的な主人公がウケたけれど、今って群像劇のほうが受け入れ易いよね。そういう意味では望まれて出てきた脚本家なのかもしれないなぁ。

―食べ物は重要視してます!
『あの花』だと思い出の蒸しパンや、バーベキューのシーン、リアルなお菓子など多々登場。『花いろ』だと巴さんがいつも食べているお土産品など。
確かに食べ物って印象を植え付けやすいし、それを囲んでキャラクターの距離感を作れる万能アイテムだと思う。

―書きたいって原動力は、たぶん、自分に欠陥があるから生まれるのかなって
誰にだって自分に足らない部分があると常日頃から感じている。そこに対して自分の希望を叶える創造物は、物作りの原動力になりやすいよね。それを上手く言語化できる人が話作りとして大成するんだと思う。欠陥と思っている部分が原動力になるのってわかるなぁ。


現在放映中で人気がある作品だということもあり、長井監督と岡田さんのインタビュー記事はかなり楽しめました。
岡田さんの口からは『あの花』のタイトルがたくさん出てきていたので、『花いろ』よりは本人プッシュなのかなと思ってみたり。自分はどちらの作品も今期の傑作だと思ってるので、岡田麿里さんは今度も注目したい脚本家ですね。









<魔法少女まどか☆マギカ>


・新房監督:インタビュー5P

ひと昔前の縛られた制作環境から、『エヴァ』のヒットを起点にだいぶ好きなことをさせてもらえる業界に変わったという話など、なかなか興味深くも頷ける内容。

―予告のサブタイトルなんて、我々が考えるようなことなかったもんね

確かにひと昔前では『誰々死す』というネタバレ予告が多々あった気がする。煽って次も観てもらう手法が、逆に今は叩かれる時代。それはおそらくネットでの情報共有の場が増えたことによる部分も大きいだろうね。昔は周りに同じ作品を見ている人がいなければ、自分の中だけで完結するしかなく、TVで煽られることで続きを見ていた気がする。
TVと自分の1対1だった視聴スタイルが、今は多くの人と推測を語れるため、制作側もその流れを読み取って、かつ操作しつつ次へと牽引していける手法に変わっていったのだろう。でもそのほうが現場としても楽しんで作れると思えるよ。

―『まどか』はドキドキでした
シナリオは1年以上前からあがっていて、スタートしてみればそのクールには競合するようなオリジナル作品が無かったという。そこが『まどか』で良い流れを生み出せた理由の1つという見解。監督にしてみれば3話で見放されるかドキドキだったというぐらい、確かにアレはインパクトあったよね。それが受け入れてもらえたのもタイミングだったようで、「作品自体が持っている運の強さ」だと言う。売れる要素は多々ありつつも、それでもヒットさせるところが凄いよなぁ。


このほか、第1話の重要性や、なぜTVアニメをやり続けるのかといった内容で存分に楽しませてもらえる記事でした。
いずれの監督さんも、その根っこには「アニメが好きだから」というのが必ずあるのが見て取れる。そこが良いですね。作り手が楽しんでいるのは見ている側にも伝わってくるし、やっぱりそれは面白い作品になっていると思えるんだ。









<他>

・堀江由衣:インタビュー込みのフォト(2枚)2P
007.jpg





<総括>
『Cut』を読み終えて感じたことは、いずれのインタビューも対談者へ好感が持てる形になっていたこと。これは質問者が上手いのか、まとめ方が上手いのか、そもそも監督や脚本家たちの人柄が良いのか。とにかく読んでいて気持ちの良いインタビュー記事でした。
それでいて内容が濃く、質問も面白いし、読みやすかったですね。各作品への視聴意欲が俄然上がったもの。

この雑誌はアニメ記事だけではありませんが、制作サイドのインタビュー記事が好きな方にはオススメしたい一冊です!

余談ながらこの号は一週間前に発売されたもので、記事にするのにじっくり時間をかけました。
抜粋したのはほんの一部ですが、長文になってしまったのでお時間のあるときにでも読んでもらえたら幸いです。
もちろん興味を惹いたのであれば直に雑誌を手にとって読んだほうがもっと楽しめますよ。






Cut (カット) 2011年 06月号 [雑誌]

Cut (カット) 2011年 06月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ロッキング・オン
  • 発売日: 2011/05/19
  • メディア: 雑誌







nice!(24)  コメント(11)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 24

コメント 11

たなけん(裏)

カルディア様

情報ありがとうございます。

>こういう記事が読みたかった!

ですよね~。
これは、とても面白そうですね~。
この本は買いですね~。明日買いに行ってきます。w

カルディアさんの纏め方も大変素晴らしく、とても読みやすかったです~。

by たなけん(裏) (2011-05-27 15:23) 

エムジェイ

カルディアさん

レポートありがとうございます!
やっぱり、愛情がなによりですねぇ。
あれ、ヤマ〇ンは?w
by エムジェイ (2011-05-28 00:02) 

カルディア

たなけん(裏)さん>
こんばんは~(・∀・) ゞ niceありがとうございます!

なんかお褒めの言葉をいただいてありがたいです。
書いた甲斐がありました!

アニメはどうしても声優さんが目立ってしまうため、こうした制作側のインタビューってよっぽど好きじゃないとなかなか読まれないものだなと思っています。なので気になった方にはぜひオススメしますよ~。

by カルディア (2011-05-29 05:02) 

カルディア

エムジェイさん>
こんばんは~(・∀・) ゞ

>ヤマ〇ンは?
今ホットな方が対象になっていると思うので・・・w
彼は以前からアニメ誌などで結構語っていたと思うので今はいいかなw

by カルディア (2011-05-29 05:02) 

ロック

><他>
俺得キタワーw!

なるほど、単独インタビューで5頁というボリュームはすごいですね。
これだと、コアな部分とか話が聞けて、また別の角度からアニメが
楽しめるようになるかもしれないですね。

by ロック (2011-05-29 21:55) 

コゼット

今回のCUTは思わず表紙買いしてしまいそうな勢いです!!

本屋でパラパラっと見ただけですが、中々内容が濃いようで今度買ってこようかなww
by コゼット (2011-05-29 22:00) 

ふもっ!?

あの花ってとらドラ!の長井龍雪監督、岡田磨理構成、田中将賀キャラデザ最強タッグの最新作だったんですね。知らなかった~。
この作品、まだ未見なんですよねぇ。超見たくなってきました!!
by ふもっ!? (2011-05-29 23:49) 

カルディア

ロックさん>
こんばんは~(・∀・) ゞ niceありがとうございます!

1人5Pとかすごい濃い内容でした。
まぁ制作サイドの深い話なので、よほど好きじゃないと魅力を感じないかもしれませんが、自分としてはハマった作品ばかりなので面白い記事でした!

by カルディア (2011-05-30 23:11) 

カルディア

コゼットさん>
こんばんは~(・∀・) ゞ niceありがとうございます!

表紙買いは確実にあるね! このイラストもかなり良いです。
「マクロス」「あの花」「新房監督」の単語にビビっとくれば読んで損はない記事ですね。

by カルディア (2011-05-30 23:11) 

カルディア

ふもっ!?さん>
こんばんは~(・∀・) ゞ niceありがとうございます!

そうなんです、「とらドラ!」タッグなので始まる前から話題性はありました。
一気見よりも毎週じわじわ見ていくほうが面白い作品だと思うので、なんとか現行に間に合う形が取れたら良いですね~。もちろん1話から見ることをオススメしますよ!

by カルディア (2011-05-30 23:12) 

カルディア

hosoさん
Kさん
Dionysusroomさん
ちっぴぃさん
usakoさん
かしさん
水銀さん
ニルさん
piporaさん
つるぎうおさん
ちょいのりさん
あすぱいさん
bitさん
むつ君さん
kyapuさん
アロンダイトさん
リュウさん
manaさん
あんどうさん

niceありがとうございます(^ ▽ ^)

by カルディア (2011-05-30 23:31) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0