ようやくDVDで見ることができました。
テレビ版では毎週楽しみながら見ていた自分としては、
映画を見逃してしまったため、DVDで出るのが待ち遠しかったです。
テレビ版のラストでは、
アルを助けるためにその身を挺して門を呼び出したエド。
離ればなれになってしまったけれど、
それでもなかなかの感動を与えてくれた作品として心に残りました。
門を越えた先の世界(「現実世界」と言っていいのかな?)に
行ってしまったエドと、「錬金術世界」で人間に戻ったアルが、
果たして出会えるのだろうかという疑問を抱きつつ、
映画版を期待していました。
以下、シーンごとにコメントしていきます。
- ◆アニメ
最初のシーン。
久々に見るエドとアルの姿に、やっぱり嬉しさ上昇。
気分が一気に高まります。
キャラクターの動きが滑らかで、序盤からそのクオリティに釘付けです。
「現実世界」のエド。
錬金術無しで奮闘するエドを見ていると、
なんだか物足りなさというか、悶々とした気分になってきました。
そもそもなんだか落ち着いた雰囲気のエド。
ちょっと大人になったから?
なんだよ元気ないな~、という印象。
「錬金術世界」での、人間の姿に戻ったアルが活躍する場面。
ここはとても爽快でした。
「錬金術世界」では、知ってるキャラクターがふんだんに出てくるので
それだけで高揚します。
ああ、みんな元気にしてるな~、という気分。
…と思っていたら、ロイ・マスタング大佐が……
えぇ~、左遷ですか~!?
すっげー元気ない。なにこのテンションの低さ。
でもそこが演出の手なわけですね!
敵が攻めてきたことでセントラルに現れた大佐のその姿は、
正直、カッコ良過ぎでした。
いや、大佐ではなく伍長に格下げだったわけですが、
そこにいた皆よりも格下なのにもかかわらず、
ロイの命令に全員が違和感なく従う。
説明がなくても、どれだけ慕われていたかが分かるシーン。
シビれたよ。
欲を言えば、もう少しホークアイ中尉とのやり取りが欲しかったかな。
ラブラブしろとまでは言わないけれど、
ほら、なんかこう…ちょっといい雰囲気が欲しいじゃないですか。
鎧姿のアルが、魂だけ「現実世界」にやってきた場面。
ここでのアルとエドのやり取りで、ようやく安心感が。
やっぱね、この2人のこうしたやり取りが見たかったわけですよ。
「現実世界」の元気のないエドの姿を見せられていた反動もあってか、
すごく気持ちのいいシーンでした。
地下街で行われたラースとグラトニーの戦い。
ここでのカメラワークが逸品。
なにこのクオリティの高さは。
ちょっとスプラッターなシーンもありで、お子様にはキツいかも。
門を通って「錬金術世界」に戻ってきたエド。
さぁ、ウィンリィ、どうぞー! って感じで。
あれだけエドを待っていたんだもの、そりゃもう、飛びつくわな。
エドのオートメイルを持ち歩いていたというのも想いの強さなわけで。
少し背が伸びたエドの、そのサイズに合わせて作っていたというのも
泣かせます。
後半部、人の姿のアルと錬金術が使えるエド。
ようやく揃った最強タッグという感じ。
ここからはもう、目が離せない状態。
エドの練成シーンがようやく見ることができ、
なおかつアルとのダブル練成とか、見応えバッチリでした。
欲を言えば、もっと戦闘シーンが欲しかったところかな。
結構あっさりと敵のボスを倒してしまった感じ。
そしてラスト。
ええ! 「現実世界」に行っちゃうの、エド!?
せっかく「錬金術世界」に戻ってきたのにさ!
だれかエドを止めてくれ~!
そんな気持ちでいっぱいでした。
繋がってしまった両世界の出入り口を破壊するには、
やっぱりエドが戻るしかないわけで。
そんなラストか…そんなラストなのか……
と思っていたら、アルも付いてきてしまったのね。
「兄さんと一緒ならどんな世界でも関係ない。また旅が続けられる」
うん、納得。
序盤での戦闘が、ちゃんと布石になっているのもグッド。
これ、続きがあるんじゃないのか? とも思える内容でしたが、
錬金術が使えないエドとアルでは、
すでに「鋼の錬金術師」というタイトルにはそぐわないので、
たぶんこの続きというのは無いでしょうね。わかりませんが。
そう考えると、「鋼の錬金術師」という作品のラストとしては
気持ちよく終わりを飾ったなという感じです。
さて……実のところ1つ心残りがあります。
それは、ウィンリィ。
「もう、待たせてはくれないんだね」
これはかなり切ないです。
戻ってきたエドと再開できたのは、ほんの一瞬。
いや、オートメイルを取り付けているときに多少の会話はあったと思いますが、
やっぱり出会いの時間は少なすぎ。
幼少時、エドとアルが先生のところに修行していた間も会えず、
国家錬金術師としてロイにつれて行かれていた間も会えず、
そしてテレビ版ラストから映画版で戻ってくる間も会えず。
個人的にはエドとウィンリィのカップリング賛成派だったため、
あまりにも可哀想でならないです。
「錬金術世界」にエドもアルも残るという展開でも
良かったんじゃないのかと思いつつ、
そこはノーマルな終わり方をさせないという、
ある意味、期待を裏切るストーリーを狙ったのも製作側の意図なのか。
「鋼の錬金術師」という作品としてのラストとしては、
綺麗にまとまっていますが、
なんとかウィンリィも幸せにして欲しかった
という気持ちでいっぱいです。
そんな不満点もありますが、
総合的にみて、「シャンバラを征く者」は
面白い作品でした。
テレビ版を見た方なら、絶対に観る価値ありですね。
↑以前描いたやつですが。
2年経ってハツラツさが少しなくなった?
それでもウィンリィはいい女には変わりない。