「私たちは軍人じゃない!」
世界の平和か、アウグスタの意思か。
同じ到達点なのに、どちらを優先するかで別の道を歩むことになる。
考え方が少し違うだけで対立することになる2人の戦友。
第16話「Automaton」
「2人なら分かってくれると思っていました」崇めているのはアウグスタであってルスキニアではない。
ソルーシュもオーランも味方になってくれても良いんだけどなぁ。
ヴァサントの独断での謀反。
その行動はアウグスタの意思ではないという反発もあるのだろう。
「ボレアース要塞」戦艦の高度限界を超えているクレバス上を航行するには
十字の岩盤上を移動するしかない。
戦艦同士が鉢合えば、どちらかが墜ちるまでのガチンコ勝負になるわけか。
「俺がアウグスタを討つのか?」平和が訪れるなら現アウグスタを討ってでも戦おうとするソルーシュ。
反してオーランはアウグスタの意思が優先で、
戦争はその過程と考えているのだろう。
同じようだけれど、この戦いにおいては全く違う考え方だ。
「これじゃ、みんな死んじゃう!」人を撃つことに慣れていないファムにとって、機銃はお荷物でしかない。
ヴァンシップにかかる重さよりも、心への重圧のほうが辛そうだ。
空族とは鯨獲り、軍人ではない。
潔く武器を切り離すファムにどんな戦略が!?
「どうしてみんな戦うの?」
戦争していることがサーラにバレてしまった。
ルスキニアの非情な戦いを指摘して言いくるめたものの、
これではヴァサントも同じに見えてしまうだろうに。
この顔、丸っこくて可愛い。
「一番銛!」空族としての戦い方、それは鯨獲り!
ソルーシュ座乗艦(旗艦セーナパティ)に銛を撃ち込んで足止めを試みるも、
神速の異名を持つだけあって、多数の銛を簡単に引きはがす。
その先にはアウグスタの旗艦が!
サーラを討つというのか、ソルーシュ!?
「いつかこんな日が来るような気がずっとしていたよ」オーランがソルーシュを裏切った・・・共に歩んできた友が、ここでまさかの反逆。
今回一番の見せ場だ。
互いの微妙に食い違う考え方が、いつか衝突を生み出すと感じていたのだろう。
特にこの日の戦いには、強く感じていたのかもしれない。
だからこそこの土壇場での裏切りにも冷静な物腰。
普段の軽々しい口調とは裏腹に、ソルーシュはしっかり戦友を見ていたんだよ。
「ソルーシュ! ソルーシュ!」まさか自ら岩壁に突っ込んでいったのか!?
敗北を悟っての自滅なのだろうか。
いつかオーランとは道を分かつと思っていたソルーシュには
ここが潮時なのだと感じたのかもしれない。
歩み方は違うけれど辿り着く先は同じ。
オーランへ平和への願いを託したのだろう。
なんという幕切れなんだ・・・
これをサーラに見られてしまったのはヴァサントには痛手だね。
サーラの傷心が心配でならない。
なんだろなぁ、このすっきりしない後味は。もっと話し合えば心を通わすこともできただろうに。
群衆で行なう戦争は個々の意思は潰されて、
単に勝ち負けの争いになってしまうのだろうね。
だから最後はやりきれなさに包まれる。
この戦いでファムがどんな成長を見せるのか今後に期待したいなぁ。
【過去ログ】 ※リンクなしは未記事
●第15.5話「Second adjournment」(総集編2)
●
第15話「Triangulation」●
第14話「Smothered mate」●
第13話「Bad move」●
第12話「Block」●
第11話「Backward pawn」●第10話「Illegal move」
●
第9.5話「First adjournment」(総集編1)●
第9話「Connected passed pawn」●
第8話「Distraction」●
第7話「Weak square」●
第6話「Over step」●
第5話「Touch and move」●第4話「Dubious move」
●
第3話「Light square」●第2話「Fool's mate」
●
第1話「Open file」(※まとめ記事)