体の弱い渚が子供を産むという危険性を分かりつつ、
それでも産むことを決意した2人。
寒い季節になると毎年体調を崩していた渚だったが、
その雪の日は熱を帯びたまま、同時に陣痛を迎えることになった。
朋也はただ強く渚の手を握ることしかできず、
痛みに耐える渚を励ますことで精一杯だったに違いない。
「渚は何度も意識を失った。そしてまた痛みで目を覚ます」
朋也の”目を覆いたくなるほど残酷な光景”という言葉が
その場の悲惨さを物語っている。
そんな中、静寂のあとに赤ん坊の泣き声。
渚は、大丈夫なのか?
ゆっくりと目を開けて、弱々しい眼差しで子供を見つめる渚。
良かった…
そんな安堵の気持ちが一瞬だけ過ぎった。
しかし、最悪の事態は間逃れなかったか…
友達は少なくても細く長く生きながらえる人生。
それとも、たとえ短くとも好きな人ができて結婚をし、
楽しく幸せな生活を過ごした今の人生のほうが良かったのか…。
渚のほうから子供が欲しいと言ったとき、
もしかしたら既に自分の寿命を感じ取っていたのかもしれませんね。
産まなければまだ少しは長らえられる。
しかし産むなら体力的にも今しかない。
そんな母体としての感が働いたのかもしれないなと。
朋也と生まれてきた娘を見て、安心したかのように永い眠りにつくその姿は、
まるで使命を終えた安堵の表情にも見えました。
大好きな人が側にいて、自分の産んだ子供がそこにいる。
自身の体の弱さを知っていたからこそ、
以前の渚なら、両親のために少しでも長く生きてあげようと、
人並みの幸せすらも諦めていた部分があったと思う。
朋也と出会っていなければ、想像することさえ贅沢だと思えたであろう夢のような光景。
だからこそ、きっと渚はここまで成し遂げられたことに対して、
本当に幸せを感じながら眠りについたのだと思う。
原作は未見ですが、噂には聞いていた渚の最期。
感慨深いというか、実際に見てしまうとやはり悲しかったですね。
まだ2/3クールを残してこの展開。
この後、どう考えても朋也が壊れていくような気がしてならない。
そんな光景をしばらく見せられるのかと思うと、ちょっと辛いなぁ。