新海誠の新作がついに公開!
自主制作アニメというジャンルを確立した第一人者と言っても過言ではない新海監督。
『雲のむこう、約束の場所』や『秒速5センチメートル』で有名となり、
5/7は4年振りの新作、『星を追う子ども』の公開初日となりました。
さっそく見てきたのでその感想をネタバレ無しで語ってみようと思います。
また初日の舞台挨拶の模様など。
◆ストーリー
田舎町に暮らす少女アスナが主人公。
父親は他界、忙しい母の代わりに1人で炊事洗濯をこなす良く出来た子。
彼女のたった1つの楽しみは、父の形見の青い鉱石を使い、
それをトランジスタ代わりに聞くラジオ。
そこからはまるで別世界からの唄を受信するかのような不思議な現象が起きる。
この時ばかりはつまらない日常を忘れることができるアスナ。
そんなある日、謎の化け物に襲われそうになったところを少年に助けられ、
それをきっかけに地下世界での旅が始まる。
◆感想
ひと言で言うならば、美味しい物がたっぷり並べられた満願全席。
とにかく仕掛けが多くてジェットコースター展開。
序盤はじっくりと物語の背景や主人公の環境を見せ、一見して穏やか。
けれど地下世界へ突入してからが急速展開。
地下世界の雰囲気がまた良いんですよ。
不思議に満ちた空間、ルールも情勢も地上とは異なる環境に、
その先に何が待っているのかを期待させられます。
旅が平凡に続くかと思いきや、どんどん訪れる様々な仕掛け。
展開がとても早いので飽きることがなく、
予測をひっくり返す展開も用意されていたりと、なかなかに楽しませてくれます。
上映時間は116分と聞いていますが、3時間ぐらい見ていた気にさせられます。
それぐらい濃厚で豪勢な作りでした。
パっと見、ジブリっぽさを受けると思います。
無理にこじつけるならば幾度かジブリっぽさは感じましたが、
制作サイドもそう言われることを意識したのか、
”どこかで見た展開”にはならないように頑張っているのが見受けられます。
なので自分には新鮮に映った作品です。
中には似ていると言う方も出てくるとは思いますが、全然別モノだと私は思います。
とにかく背景が綺麗、動きも軽やか、緩急がしっかりと用意された良質な作品。
固有名詞が多々出てくるものの、お話はわかりやすい。
テーマは大人向けかもしれませんが、子供が見ても十分楽しめると思えました。
◆総評
前述で「満願全席」と言いましたが、例えるならば、一品ずつがすごく美味しい。
お腹が膨れて大満足したものの、何が一番美味しかったか選択に困る感じ。
すなわちドーンとくる一品がなく、すべてが同列に美味しかったわけです。
スゲー!と言わしめるだけの超展開はないけれど、満足度は高いという。
表現が難しいですが、トータル評価はすごく高い作品だと思います。
結論としてBDが出たら買うかどうか。
『エヴァ』ぐらいの値段なら速攻でポチります。
もう一度ゆっくり見たい、手元に置いておきたいクオリティだけれども、
私的には値段次第で見送ってしまうかもしれないです。
◆初日舞台挨拶
この回の上映後に舞台挨拶がありました。
登壇者:新海誠監督、金元寿子、入野自由、井上和彦、他スタッフ3名
私的には金元さん目当てで舞台挨拶回を選択しました。
イカ娘で一躍有名になったので知っている人も多いかと。
金元さんの声は可愛くてそれだけで癒やされるものの、
奥に力強さを秘めているのが特徴だと今回改めて感じました。
服装はラメが織り込まれたキラキラ輝く青いワンピース。たぶん生足。
自分の席は前から5番目という近距離、かつ左端だったため、
登壇者が出てくる扉のすぐ横だったこともあり、
ガッツリ近くで顔を確認できたのが良かったです。
金元さん可愛かったです。
入野さんが首から提げていたのは劇中での重要アイテム。
それがグッズ販売されるという告知を兼ねていたものの、
他の劇場では上映前に披露したため、みんなポカーン状態だったという。
井上さんが入野さんをちゃかしたりと、楽しい雰囲気の舞台挨拶でした。
最近のジブリ作品はよくわからないので、
あんな雰囲気で分かりやすく楽しめる作品を見てみたい、
という方にはオススメな作品ですね。
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