■涼宮ハルヒの陰謀
涼宮ハルヒの陰謀
- 作者: いとう のいぢ, 谷川 流
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/08/31
- メディア: 文庫
既刊の8巻中、一番長い長編です。
とにかく中盤は
先が知りたくて止まりませんでした。
突然現れるもう一人のみくるちゃん。
8日後というかなり近い未来からやってきたのにも関わらず、
来た理由がわからない。
みくるちゃんらしいというか…。
8日後のキョンから現在の自分に託された使命。
自分は何も知らない。何をすればいいのか。
そしてみくるちゃん(大)からいい渡される、これから成すべきこと。
なぜそんなことをしなければいけないのか、それをしてどうなるのか。
とにかく謎だらけで、キョンと一緒に頭に「?」を浮かべながら
先を急ぐように読んでしまうことになったわけです。
凄いと感じたのは、結局のところすべての行動に理由があって、
「陰謀」という意味もハッキリする点。素直に面白いと思えた作品でした。
個人的には時間遡行な話は大好きなので、ツボを突かれたところもあります。
”岩が元あった場所”については、あからさまに何かを感じさせられたわけですが、
「早く気づけよ、キョン」と心で叫んでみたり。
その謎をスルーされてしまうかと思いきや、あからさまな部分こそ解答は後回し。
ヤキモキさせてくれるぜ!
とにかく鶴屋さんが今回もやってくれた!
もうね、魅力的すぎるよこの人は!!(笑
さらにハルヒの可愛らしさも最後で感じることができたなと。
これまで光る脇役ばかりに注目していましたが、
ああハルヒがやっぱり中心なんだなと改めて痛感させられましたね。
やはり長編は面白い。
■涼宮ハルヒの憤慨
涼宮ハルヒの憤慨
- 作者: 谷川 流
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/04/28
- メディア: 文庫
短編2話が収録。
・編集長★一直線!
TVのCMで何度か見ていて早く読みたいと思っていた作品。
SOS団 VS 生徒会。
学園モノではよくある”生徒会との抗争”って、無難ながら面白いんですよね。
今回はそこだけがポイントではなく、SOS団員が書く小説が魅力的なわけです。
みくるちゃんが一生懸命書いている姿が目に浮かんでとても微笑ましかった。
長門さんの作品は……分からなかった。あれはどんな文学なのだろうか?
超文学か!?
キョンの作品もなかなか面白かったです。
・ワンダリング・シャドウカマドウマ以降の新たな依頼。SOS団久しぶりのまともな調査な話。
犬にしか感じ取れない不思議な現象。
それって幽霊? なお話。
とりあえず長門さんに頼めば一件落着だろ? と思うのは以前の俺。
思ったとおり長門さんには原因がわからない。さてどうなるんだろうと。
みくるちゃんの巫女装束での般若心経をアニメで観てみたい!
なんか、シュークリームが食べたくなった作品。
…というわけで現時点においては既刊8冊を読み終えてしましました。
ああ~、もっともっと読みたい!
「憤慨」の初版が今年5月なので、次刊は年末か来年あたりかな~…。
長門さんがパーフェクトキャラになってしまっているために、
逆に長門さんを安易に使えないという作者の苦悩が感じられつつありますが、
ぜひとも頑張っていただきたい。
そして今後も面白い作品の登場を期待しています。
→
涼宮ハルヒの原作 感想(1)→
涼宮ハルヒの原作 感想(2)