※以下、キョン声に変換して読んでね。

 梅雨の前だからなのか、夏の近づきを感じるほど今日も暑い。
 そういえば今夜はハルヒだったなと、夜中の2時を過ぎたあたりで気付いた俺は
TVのリモコンで視聴予約を入れた。せっかくなので今夜はリアルタイムで鑑賞するのさ。

 金曜日。その日は普段と違い、俺は俺自身でネット巡回を制限していた。
「笹の葉がやるかもしれない」
 そんな噂に薄らぼんやりと信憑性を感じながら、もし本当なら直に見て驚きたい。
だからこそハルヒの話題には今日1日いっさいノータッチの姿勢だった。
これも自分なりの楽しみ方というわけだ。
 とはいえ、どーせSOS団のエンブレムの話になるんだろうと、今から落胆しないように
気持ちを落ち着かせているところなんかは、しおらしいじゃないか、俺。

 さて、そろそろかなと時計を見れば2時29分。「ミステリックサイン」でも見るとするか、と
TV画面に視線を移し期待半分で待機を始めた。
 唐突に映し出されたそれは、俺の知らないハルヒだった。

「な、なんですとー!?」