「抗えないのさ、現実には」
今回も濃厚な59分間だった。
中盤まではどちらかと言えば会話主体の展開。
しかしそこで見せる葛藤と人との触れ合いは必要な要素。
後半はうずうずしていた気分を発散するかのように、とてつもない戦闘シーンで魅せる。
やはりこの作品は凄い!
というわけで、4巻の感想をざっくりと。
◆パッケージ
◆感想
1~4巻までを通して、バナージの居場所が連邦だったりジオン残党側だったりと、
その入れ替わる様が見る者を飽きさせない作りがステキ。
両者の人間を見せることで、どちらが正しいのかと考えさせられてしまうよ。
連邦側にいればジオン残党は敵。
けれどその敵側に立ってみれば、彼らは彼らで正義や信念があり、
相手によって失われた家族の復讐心で戦う者もいる。
傷つけられたのはどちらも一緒。
戦争って敵だの味方だのは初めから決まっているのではなく、
たまたま向かい合った相手が敵になるだけなんだなと。これだよ。
ガンダムという作品はやはり敵の姿が見えてこそ濃厚なドラマが生まれる。
どちらも同じ暖かさを持った人間にも関わらず、双方、手を取り合うことができない。
「悲しいけれどこれ戦争なのよね」というスレッガー
中尉の残した言葉があるけれど、
人と人が立場上わかり合えずに戦う悲しさもまた戦争なのだろうなと。
そんなことを考えさせられた内容でした。
●多種多様なMSの登場にワクワクする!序盤からいきなり見せられるジュアッグ。
『UC』で登場させるとこんなにカッコイイ機体なんだなとw
中盤以降は懐かしのMSがわんさか出てきて、
ザク・マリナー、ドワッジ、ジムⅢなどなど、中には名前が出てこないけれど、
これプラモで見たことある!とか、どれかの作品にチラっと出てきたかもといった微妙な線の、
いわゆるマイナー機体がドカドカ出てくる。これはたまらん!
ザコ的なMSって、一戦で2~3種類出てくればいいほうじゃない?
でも今作では多用なMSが入り乱れての戦争になる。
いやもうほんと、凄すぎる。見どころ多すぎ!
バイアランとか久々に見たわw てか強えぇー!
ちなみにブライトさんの新キャストの方、違和感なかったですね。
●予測できない流れと、ラストの驚きガンダムでは通例でもある最後の壁、巨大MA。
今回はシャンブロというMAが出てくるけれど、
どうせ最後は双方が死力を尽くしつつガンダム勝利なんでしょ?と思っていた。
違うんだよね。これ、人間ドラマなんだよ。
憎いわけじゃない。だから引き金を引けない。でも倒さなければならない。
予測した通りではなく、けれど納得して終結するあたりはおざなり感が無くて良かったなと。
そして次回も気になる形でラストを迎えようとしたところで、一変。
思いもよらない機体の登場に、何なのそれ!? とドキドキ状態で終わるという。
あーもうこれ、気になって仕方ない! なんというお預け状態だ!
楽しみが増えて、ワクワクした気持ちで待てるのもこの作品の良さだよね。
今回も大満足です。惚れます。
もちろん作画崩れなんて一切ない。
これがプロの作るアニメなんだなと痛感する作品だよなぁ。
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「見せてもらおうか、新しいガンダムの性能とやらを!」