この週末で一躍ヒロイン、
いや、日本が誇れるフィギュアスケーターが誕生したと言っても過言ではない、
15歳の少女が日本中を沸かせてくれた。
その名も浅田真央。
自分はフィギュアスケートをよく知っているわけでもないが、
安藤美姫（以下、愛称のミキティ）のことは知っていた。
まぁ、今や知らない人もそういないだろう。
他にも女子フィギュアには期待の星がいることは知っていたが、
浅田真央に関しては、姉もスケーターでモデルになったことで話題となり、
名前と顔は知っていた。
グランプリシリーズの中国杯、フランス杯で、
女王イリーナ・スルツカヤに近い存在として注目されていたようだ。
そうは言っても、15歳。
年齢を聞いて、女王は高い壁だなと決め込んでいた。
だが……
- テレビ
■16日(金)の「グランプリシリーズファイナル」
個人的にはミキティを見るためにつけたテレビ。
この日はまだ17歳（18日に誕生日）の彼女は、なんとなく身体が重そう。
いや、女性にこんな言葉を使うのは失礼。
女性としての体つき、いわゆるムッチリ感があって
とても魅力的なスタイルではあるのだけど、
ジャンプの着地時では足にその重さがのしかかるわけで、
ちょっと大変そうに思えた。
点数もいまいちの模様。
中野友加里もいまひとつのようだ。
やりきれない表情でインタビューを受け、去り際にムっとした顔が
彼女の心境を物語っていた。
そんな中、浅田真央が華麗に決める。
何、この娘(こ)は!?
15歳という年齢なのか、細い体で軽やかにジャンプを決めていく。
ミス無し、笑顔で滑る彼女に一発で釘付けになった。
こんなフィギュアスケーターが日本にいたのか!?
実際のところ、さほど注目していなかったフィギュアスケート。
けれど浅田真央の登場によって、明日も見たい！
そんな気持ちでいっぱいにさせられた。
■17日（土）
友人と出かけた先で、フィギュアスケートの話に。
お互いに、見ていたんだ、今日は見なきゃね！ という展開になり、
ますます気分が高まってきた。
ミキティ、中野友加里が滑り終え、その後も続けてテレビに注目。
女王、イリーナ・スルツカヤが、トータル181.48で現時点で１位。
これが女王の滑りか。
そして、ついに出番がやってきた、浅田真央！
しなやかに動きながら、すぐさま第１回目のジャンプへと体制を整えていく。
スル～っと後ろ向きに滑っていきながら、背面に視線を送り……
ジャンプ！
解説の伊藤みどりがややカミつつも「トリプルっ……！」と叫ぶ！
成功した!!
ふぃ～…ヤキモキさせられる。
なんだか昨日とは違い、頑張って欲しいという気持ちのためか、
動きの１つ１つがドキドキしてしまっている自分。
「このあとコンビネーションジャンプがあります」
えええ～、マジっすか！ 頑張ってぇぇぇ！
タンッタンッと弾みをつけて……
ジャンプ！
これも成功！ すげぇ～……
飛ぶ瞬間、伊藤みどりが「あ、トリプル……」と、何かに気付いた模様。
「…フリップに変えてきましたね」
ふ、ふ～ん……
全然分からんｗ
その後も問題なくジャンプを繰り出す真央ちゃんの演技に、もう釘付けでした。
ここで両足を揃えて、クイックイッとやるのですが、
ここまでの選手たちの演技では、なんだか作業的だった。
でも真央ちゃんは、楽しくステップを踏んでいる様子が伺えて、
思わずその動きに合わせて、うんうんと頷いてしまいました。
なんだろ、父親が娘を見るような、
日本代表選手を暖かい気持ちで見守ってしまう自分がそこにいました。
そして一旦、曲が終わり、これで終わりかな？ と思ったところで次の曲。
軽やかにステップを踏むその姿に、
解説陣も「可愛いですね～」のため息。
今回の名シーンの１つ、「ないしょダヨ」♪
ワンハンドビールマンスピン
スパイラルステップ……
聞きなれない技だが、ガンガン決めていく。
「彼女は今、ジャンプだけではなく、
こういう表現力も必要とされているので…」
若干15歳にして、この表現力はスゴイと思う。
カメラマンら必死！ 一挙一動に括目せよ！
カメラ陣の前を通過したとき、その堂々たる風貌がちょっと印象的でした。
「トリプルループ……ダブルループ、
ダブルループ！」
ほほう！
熱のこもった解説に合わせて、思わず自分も息を飲む。
すげえ！ やってのけた！
観客からも一斉の拍手！
自分もテレビの前で拍手しちゃいました（笑
真央ちゃんの顔もにこやかになったのを見て、
これはもう勢いづいてきたな！ と感じた。
ノリに乗った彼女には、ここからの失敗は無いという空気が
伝わってきましたよ！
「勢いでいって欲しいですよ」
「まだジャンプは続きます」
まだあるのか～。
ん～でも、心配しないぜ！ ドンとやってのけちゃえ!!
会場もその空気が伝わっているのか、曲に合わせて手拍子が鳴り響く。
そして……ジャンプ！
た、高けぇ！
「トリプルフリップ、ダブルループ！」
おおおおお！！ 決まった！！
「よしっ、ガッツポーズ出たよ！」
うんうん、出てた出てた！！
そのあと、最後のジャンプもキレイに決める真央ちゃん。
「ああ、もう笑顔ですよ」
盛り上がる曲、会場の手拍子、
そして氷上ではノリに乗った真央ちゃんが笑顔で滑っている。
この一体感……ああ、すごい！
すでに終盤まで来ているため、これでもう決まったなと思える内容。
「もう、優勝争いも、オリンピックの問題も関係ない……
そんな感じですね」
そう、ただただ好きなスケートを楽しみながら演技している彼女の姿に、
争いとかという邪推なものは一切感じられない。
そしてフィニッシュ！
満面な笑顔！
思わず椅子から立ち上がって、拍手しちゃいました。
会場もスタンディングオーベーション。
いや、当然っしょ、これ！
すごい、凄過ぎる!
LEGOはいい宣伝になったねｗ
真央ちゃんはLEGO好きなようで、
これからファンの方からいっぱい届くのではないかとｗ
そして採点……
トータル189.62点！！
女王を上回った!!
もう、問題ないってくらい高得点での１位。
やった、スゲーよ、真央ちゃん！！
ここで、右上の表示が
「ニューヒロイン誕生！」に切り替わる。
”一躍スーパースター”とは、このことか。
テレビとはいえ、その瞬間にめぐり合えたことに感動。
15歳にして世界の強豪を抑えての優勝。
なんとも華々しい内容でした。
■18日（日）はエキシビジョン。
これまで戦ってきた人たちによる、ファンへの感謝の祭典（なのかな？）。
ミキティもよくやった！ そしてお誕生日おめでとう！
「昨日、三度転びました」
うわっ！ さすが松岡修造。インタビューも直球だｗ
そんなコメントに返すミキティ。
「もし失敗しても挑戦していきたい」
その心意気、とても関心します。
失敗を重ねても成功へとつなげる気持ち。うん、大切です。
その言葉が聞きたかった。
中野友加里は得意のドーナツスピン。
魅せてくれますね。
そしてついに来ました、我らが真央ちゃん！
これだけのギャラリーを前に、この堂々たる姿勢。
15歳ながらも貫禄があります。
でも本人は楽しんでいるだけな感じが、またすごい。
ミラクルマオ！
「虹の彼方に」の曲に乗って、華麗に滑り出すミラクルマオ。
お、後ろを確認した！ 飛ぶか!?
ジャーーーンプ！
相変わらず高い！ そして軽々と……
回転ジャンプの着地って、相当な体重が足にかかってくるはず。
着地した瞬間、ズバーー！っと、氷が巻き上がるのを見て、
一見きらびやかながらも、スポーツなんだなと痛感。
それとフィギュアスケートって、単に滑る、飛ぶ、ってだけじゃなくて、
やはり演技も重要なんだと改めて感じる。
曲に合わせて様々な表情を見せる真央ちゃん。
それでいて堂々とこなす彼女。
曲は一転して、「オーバー・ザ・レインボー」。
少し大人びた曲調に合わせて、これもしなやかに演技をこなしていく彼女。
この風格はなんだろう？
観客には、こうしたきらびやかなところしか見ることができないけれど、
フィギュアスケートでここまで実力をつけるのって、かなり大変だったと思う。
努力する天才。
それでいて演技は楽しく。
これじゃ、他の人は勝てないよね、きっと。
そうそう、オリンピックの件。
国際スケート連盟の年齢制限のため、
来年２月のトリノ冬季五輪には参加できないとのこと。
今年６月末の時点で15歳が規定なのだけれど、３ヶ月ほど足らないため、
オリンピックには出場できない。
日本人としてとても残念だけど、オリンピックだけが世界じゃない。
今後もぜひとも頑張って欲しいよ、真央ちゃん!!
いやはや、久々にスポーツ観戦というもので熱くなりました(*´ω｀*)