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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 見てきました! [【アニメ】劇場版レビュー]



1995年にテレビ放映されてから12年。
当時、リアルタイムで見ていた自分は、当然のごとくエヴァワールドに引き込まれ、
録画したビデオを何度も見返したものです。

そんなエヴァがリメイクされて新劇場版となって帰ってきたと聞き、
「まぁ、リメイクだろ?」なんて高をくくりつつも見に行きました。


正直、やられました。

再び歓喜させられるリメイクなんてものが、かつてあっただろうか!?





当時はガンダムの再来かと言わんばかりの盛り上がりよう。
アニメファンのみならず、一般人をも巻き込んだ社会現象になったことは記憶に新しい。

とはいえ、正直言ってテレビ版の最終話は何ともわけ分からずの状態。
1997年に公開された「DEATH & REBIRTH」を見に行ったものの首を傾げ、
本当のラストを描いた「Air / まごころを、君に」でも、
一応は決着はついたものの、多くの謎は解明されずに終わったエヴァ。
これでひとまず”エヴァンゲリオン”という作品に自分の中では終止符が打たれました。

12年の時を経て、今回新たにリメイク。「Zガンダム」の件もあってか、
”どうせ昔のフィルムと新しい画像を挿入させただけのものだろ?”と、
あまり期待はしなかったのが本音。
しかし甘かった……。





9/1、本日が公開初日。
場所は新宿の「シネマスクエアとうきゅう」。
やはり注目度の高い作品なのか、長蛇の列!





館内では例によってUCCコーヒーの”エヴァ缶”が販売され、
そのほかにもエヴァグッズが売られていました。
プログラムは800円で薄いにもかかわらず飛ぶように売れていました。







★「ヱヴァンゲリヲン新劇場版1.0:序」感想

簡単に言ってしまえば、
大まかなストーリーは変わらず、演出が大きく変わっているというもの
昔のフィルムは使っておらず、すべて新しく描きおこしているため、
大画面でもとにかく綺麗。
セリフは同じでも映像が違ったりする場面が多く、全てが新鮮に映ります。

これ、すごく説明しづらいですね。
これだけでは”単なるリメイクだろ”と言われてしまうけれども、
見終わった後は新しい作品を見せられた気分で満たされていました。







■各シーンについての感想  (ネタバレあり)

いざ映画が始まってみると、テレビ版ですでに流れは知っているため
安心した気分で見ることになる。
けれども各部の細かい演出が新しく、早くも目が放せない状態に。
映画館ということもあってか、ミサイルの着弾音は迫力ありまくりです。

1体目となる使途、「第3使徒 サキエル」戦。
エヴァの暴走、殲滅……あれ? こんな感じだったっけ?
何度も見返したとはいえそれは12年前の記憶。
久しぶりに見るそれは新鮮でした。
エヴァの暴走の声がちょっと甲高く聞こえたかな。

「目標をセンターに入れてスイッチ」を繰り返す模擬戦闘のシーン。
このとき使用されていたのは初号機ではなく訓練用の機体。
これって新たな映像だよね。
顔がむき出しになった物体がそこにありました。

「第4使徒 シャムシエル」
これはPVで見ても明らかですが、足がウネウネと動いている!
テレビ版での殲滅シーンを覚えているだろうか?
”夕焼けの中でたたずむ、静止した使途とエヴァ”というシーンだけれど、
そこは全く異なる演出となっていました。

そういえばトウジが「俺の気が収まらない」といってシンジに自分を殴れと言うシーン。
これってテレビ版でシンジは殴り返したかな?
たぶん殴らなかったと思う。
けれども劇場版では殴り返していました。
この作品の中のシンジという少年に対するイメージが、だいぶ変わる1シーン。
たったこれだけでも、今回のシンジは
気弱で引っ込み思案ではとどまらないように感じにとれました。

綾波の部屋へ新しいセキュリティカードを届けるシーン。
部屋の中に置いてあった壊れたメガネをシンジが掛け、
それを浴室から出てきた綾波に見られ、折り重なってしまう例のシーン。
ここで、え? 綾波のおぱーい解禁ですかっ!? って感じに。
(「まごころを、君に」を改めて見たら既に解禁されていたことに後で気づいた)
これ以降でも見えるシーンがあったのは言うまでも無い。

今回驚いたのは、ジオフロントに格納されているリリスを、ミサトとシンジが見るという点。
あれ? ここってカジさんが潜入するところでは……?
てか、最初はアダムってことじゃなかったっけ?
それにしてもリリスの顔が…


「第5使徒 ラミエル」が第3新東京市に向けて侵攻。
ジオフロント内に収納される都市の防衛状態への移行は、
素晴らしく細かく描かれていました。
いや、むしろ細かすぎ!

太刀打ちできないラミエルに対し、ネルフ本部での作戦会議。
この何てことの無いようなシーンすらもキチンと描かれている。
リツコが見ている資料を覗き込むマヤ、
作戦部長であるミサトが鼻をピクつかせながらの悩み顔。
こうしたシーンが細やかに描かれているのも良かったです。

ヤシマ作戦での電力供給の様は、テレビ版よりも重厚かつ細やかに描かれていて、
見ているこちらも緊張が走るほど。
人々の不安、エヴァへの期待、そんな心情さえも伝わってくるようでした。

ラミエルがジオフロントへ侵攻。
登場は例の正八面体の形状なのだけれども……。
何その変形は! 攻撃と防御で変形するぞ、コイツ!!
しかもパターンがいくつもある!
その形がとにかく格好良過ぎてシビレました。

使途について追記するならば、
倒されるたびにおびただしい量の赤い液体が飛び散る点。
これによって、初めて見た人に対し”使途は人と同じ生き物なのか?”という
疑念を沸かすことができるに違いない。

さらに驚いたのは、今回の劇場版において使徒のナンバリングが1つずつズレていた点。
「第3使徒 サキエル」は第4使途、シャムシエルが第5、ラミエルが第6だ。
これは今後において注目する点だと言えるかも。

今回、ラミエル殲滅で映画は幕となった。
前編・中編・後編・完結編の4部作で描かれるのだから、
ここで切るのは妥当だと思える。

ラストで少しだけカヲルくんが出てきました。
彼の言う「また」とは何を指すのかはこの時点では不明。
むしろアスカがまったく出てこなかったことが残念でならない。







■次回作「破」予告について  (ネタバレあり)

今回は「序」、次回は「破」。
これがスタッフロールの最後に、テレビ版同様にミサトの声で流れる。

「月より飛来する6号機」

…え? 6号機ってなに???

そして映し出される6号機らしきエヴァ。
これがエヴァなら見たことのない機体。今のは一体何だったんだ!?

さらに予告ラストに映し出される1人の女性。
逆光で描かれていたために誰だかわからなかったけれど、もしや6thチルドレンか!?
てかそんなのいるのか?
一瞬だったために覚えていないけれど、両サイドのお下げだった気がする。
脳裏に委員長が浮かんだわけだが……
あくまでも推測です。新キャラなのかどうかも分かりませんでした。

5号機についても触れていたような気がしたけれど、覚えていない orz
これから映画を見る方、エンディングだからといって気を抜かず、
予告をじっくり見ることをお勧めしますよ!





余談ですが、予告が終わり館内が明るくなるとともに一斉に拍手が起こりました。
初日ということもあってか、そういう雰囲気もあったのでしょう。
ですが、これが単なるリメイクでつまらないものなら拍手なんて起こらなかったはず。
それだけ全員が大きく納得でき、
そして良かったと素直に喜べる作品だったからだと思います。





結論を言いましょう。

テレビ版で何度も見知っている自分でも、
この新劇場版のデキは素晴らしかった!







■見終わった感想

Wikiの説明に
”今回の新劇場版は、前回のTVシリーズ及び劇場版を「旧世紀版」と呼称したいという
庵野の意向により製作され、前作では明かされなかった新たな真実が描かれる”

とあるように、
本当に何か新しい展開が待っていると思わせてくれるだけのものを見せてくれました。
さらに予告編では、それが決定的になるかのような気分にさせてくれます。


そもそも”昔作った作品を今の技術でリメイクしたい”というのは
それは単に監督自身が満足したいだけのものでしかありません。
視聴者からすれば、そんな無駄金使わずに新作を作れと思うことでしょう。
ですが今回の「序」を見て、エヴァに関しては期待せざるを得ない感情で満たされます。

すでに知っている内容ながらもこの引き込まれ様は何だろうかと思うほど。
映画館が混んでなければもう1度見たいぐらいです。


これ、DVD売れるよ。

過去のテレビ版のDVDを買った人でも、
新劇場版のDVDを買わせてしまうほどのデキ
だと言っても過言ではありません。
(値段次第かもしれないけれど)

今回の新劇場版で初めてエヴァに接する人がどんな印象を持つのかはわかりませんが、
過去の作品を知っている自分は、とにかく賞賛したいデキ栄えだと言えます。

※とはいえ、「そんなに凄いんだ~」と思って見ると逆効果なので、
あえて何も考えずに見てください。








■今後の展開について

”完結編は完全新作”と謳っているところを見ると、
12年の歳月を経て、監督の中で1つの結論が出たのかもしれません。
これでようやく皆が納得できるラストを見せてくれることになりそうな予感。

使途のナンバリングがズレていることから、第18使徒がリリンではなくなる?
リリン=人類として描かれた過去の劇場版でのラストとは、違う展開になることが推測されます。
エヴァ量産機すら「旧世紀版」として葬られるかもしれませんね。



とにかくこのクオリティで、サンダルフォン(火口で戦った使途)とか、
サハクィエル(宇宙空間に出没した使途)との戦いを見てみたい!

中編は2008年早春、後編と完結編は同年初夏に公開される予定とか。

もうね、早く次が見たくて仕方ありませんよ!




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コメント 9

岩宮

こんばんは(⌒∇⌒)
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
本日、観てきました!
も、ほぼ満員でした。
さすがだ。エヴァ。
Zのときは、ガラガラだったんですよぉ。
確かその時も公開2日目だったような…w

いやはや、クオリティの高さに、も、やられちゃいました。
くぅ~。
やはりすべてを描きなおしているんですね。綺麗でしたね。
映画館なので音もよいっっっ。
見に行ってよかったです!

>ここで、え? 綾波のおぱーい解禁ですかっ!? って感じに。
>スクリーン左下を見逃すな!
ふふぉふぉふぉふぉ。
観てきましたよぉ。DVDだったら、即キャプですね!
「スクリーン左下」のアドバイスありがとうございますっ!
そりゃ、もちろん観るでしょ。観るっきゃないですヽ(^◇^*)/
(余談:そーいえば、昔、やるっきゃナイトって漫画ありましたねw)

ラストらへん、
綾波の微笑みをケータイで撮りたい衝動に駆られたのは、
きっと自分だけではないはず!(待ち受け画面にするのれす)
滅多に笑わないコの、たまの笑顔とか、
滅多に泣かないコの、たまの泣き顔とか、
好きなんですよねぇ……。

まだまだ書き足りないくらいコーフンしておりますが、((((o゚▽゚)o))) ♪
コメント字数制限で、はじかれそうなので、このへんで。

私も、次が観たくてたまりません(笑
by 岩宮 (2007-09-02 21:37) 

カルディア

岩宮さん>
こんばんは~(・∀・)ゞ
見に行かれましたか!
TV版と比べてだいぶ綺麗になりましたよね。
ミサイルの着弾音とかスゲー! って感じ。さすが映画館w
10年ぶりに見たからかな、かなり好印象ですね。

>DVDだったら、即キャプですね!
まさかあんなにデカデカと映し出されるとは思わなんだw

>ケータイで撮りたい衝動に駆られたのは
そこはひとまずPVでガマンしてますw

はてさて、次回はどんな物語になり、最後はどんな結末になるのか。
各所では謎の解明における談義が繰り広げられています。
なんだか当時の盛り上がりを思い出すなぁ(*´Д`*)
by カルディア (2007-09-03 22:14) 

kesagake

こんばんは。

正直、画像がキレイになっただけと思っていましたが、ストーリーも
微妙に異なるのですね。
カヲルもこのタイミングで出てくるとは・・・。
ストーリー上早く登場した方が、確かに正解かも、カヲル。

>両サイドのお下げだった気がする
メジャーなフィギュアで、【プラグいいんちょ~】が遂に?
でも、終盤でシンジとアスカしか残らないとすると、過酷な運命
は避けられないでしょうし、ムムゥですね。

>新劇場版のDVDを買わせてしまうほどのデキ
BDとかでも出ますかね~。
新作カットがとてもキレイですし、ワタシもDVDかBDは確実に
買いますよ~。
というか、前のエヴァ、ビデオでしか持っていないし。
(しかも、映画版の部分のみで、後は録画・・・)
by kesagake (2007-09-04 00:13) 

カルディア

はっちんさん>
niceありがとうございます!
by カルディア (2007-09-04 22:21) 

カルディア

kesagakeさん>
こんばんは~(・∀・)ゞ niceありがとうございます!
前編となる今回は、”ストーリーが微妙に異なる”というものでしたが、
次回予告を見る限り中篇以降はかなり変えてきそうな気がしてなりません。
TV版を見ていた者としては、新たな展開はすごく楽しみです。

>過酷な運命は避けられないでしょうし、ムムゥですね。
10年前の監督は少し…いやかなり病んでいたという印象で、
周りも仕方ないなぁという半ば諦めモード。
けれど10年経った今、ラストをガラリと変えてくる気もするんですよね。
とはいえエヴァとしてのテイストを残すのであれば、
やはり救われないものになるのか……? とにかく目が放せません。
今度こそしっかりとしたラストを期待したいものですよ。

>前のエヴァ、ビデオでしか持っていないし。
自分もTV録画したのしか持ってないw
それとWOWOWで放映された後半少し手直ししたバージョンと、旧劇場版。
今回の新劇場版はDVDで買っておきたい一品だと感じています。
by カルディア (2007-09-04 22:21) 

こんばんは。
コメントありがとうございました。

私が新劇場版を観て感動するのは10月です。
それまで内容は教えないでぇ~(笑)
by (2007-09-05 00:17) 

カルディア

フィーダさん>
こんばんは~(・∀・)
ここはネタバレ豊富なので危険ですw
10月になって観ることができたらそちらでも感想書いてくださいな~。
by カルディア (2007-09-06 00:49) 

通行人

「序」は公開二日目に観にいきました。旧劇場版「Air/まごころを君に」は、公開初日の初回「渋谷早朝5時(声優による舞台挨拶あり)」を観ましたが、そのために前日の夕方5時から並んだ為、観終わった瞬間いろんな意味で倒れそうになったのは今でも克明に覚えてます。旧劇場版は、その後も二回劇場に足を運び、DVDも借りてきて何度も観はしたもののやはりあのラストには納得いかず。やはり当時の監督は病んでおられたようですね。(後に出版された本でもそのことを仄めかす記述あり。)前置きが長くなりましたが、今回の映画は、非常にオススメです。そしてカルディアさんのブログにもありましたが、予告篇の葛城ミサトのナレーションが大変興味深いです。不覚にも私は予告篇を真剣にみておらず、一緒に観にいった友人にいろいろ言われて、初めて事の重大さに気づかされたクチですから、これから観にいく方は本当に要注意です。ちなみに、TV版でもシンジはトウジを殴りかえしてますよ。「序」を観にいく前にTV版の一話~六話を見返したので間違いないと思います。
by 通行人 (2007-09-06 23:25) 

カルディア

通行人さん>
こんばんは~(^^

>やはりあのラストには納得いかず。
旧劇場版のラストは、納得できない人ばかりだったと思いますよ。当時はそれでも解明しようと知り合いと話しを交わしました。ネットが発達していたらどれだけ凄いことになっていたことやら…。
アニメ雑誌等を読み漁ってもハテナマークが頭から離れず、”仕方ない、収拾つかなかったんだろうな”と周りも自分も諦めモード。そこでエヴァへの情熱は絶たれた形となったことを覚えています。

>今回の映画は、非常にオススメです
ですね。10年前に絶たれた情熱を再び沸き起こすだけの出来栄えだと思います。むしろ10年間封印していたからなんだと思いますが、とても新鮮に映りましたねぇ。

>予告篇の葛城ミサトのナレーションが大変興味深いです
アニメではスタッフロールの後にも何かあるというパターンが多いので、席を立つ人たちを横目にスクリーンから目を離さずにいました。価値はありましたね。むしろこの予告だけで今度こそしっかりと結論を出してくれそうな、そんな予感を抱くほどでした。

>TV版でもシンジはトウジを殴りかえしてますよ
10年封印していたので忘れていました(;´д`)ゞ
映画では驚いたのですが、そうか、殴り返していましたか…。そこも含めて何となく今回のシンジはちょっと前向きな気がしています。次回のアスカとのやり取りが見モノだなと思っています。
by カルディア (2007-09-06 23:56) 

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