インフィニットループ クリア感想

PSPソフト「インフィニットループ」をクリアしました。

買った報告だけってのも何ですから、終わった後の感想も書いてみます。
さほど人気商品ではなさそうですが、言いたいこともあるので。


◆いきなりですが総評

10点満点として、自分は６点を付けます。
某誌のレビューでは高い点数を取得したのかもしれませんが、
それはあくまでも序盤をプレイしての感想なんだろうなと。
最後までプレイすると、最初に感じた印象よりも評価よりは下がると思います。

以下、理由。



◆刺激のないストーリー

可愛いキャラクターにファンタジックな印象。
ここに食いついたのですが、進めてみると単なる王室の物語でしたorz

物語はあまり盛り上がらず、
無難なところで手を打ったというか、とても平凡。
刺激もなく、得る物は無かったですね。





◆誘導が下手

最初の謎だけはプレイヤーを導くように、ほぼ答えに直結したヒントがもらえる。
始めたばかりの者からすれば親切でとても良い。

しかし次の謎からいきなり投げ出されます。
これが結構難しいんだわ。

ヒントはたくさんあるのだろうけれど、
この作品の癖を見極められていない状態のため
まったくひらめきが起こらないのです。





◆多くの選択肢の中、答えは１つしかない



主人公がアクションを起こせるのは、憑依した人物が寝ているときのみ。
どのキーワードを夢として与えるか、という部分が攻略要素。

しかし憑依できる人物、夢のキーワードの数があまりにも多い。
加えていつ与えるかといったタイミングも必要となる。
（単純に言えば、序盤10人、キーワード10種以上、タイミング10日分。
＝1000パターン。その後も増えていく）

その３種のタイミングがバッチリ合ったときしか正解にならないため、
とてつもなく狭き正解ルートなわけです。

誘導が上手ければ、多少思い悩んでも正解にたどりつけるものの、
決して丁寧ではないヒントと誘導なので、正解を見つけるがとんでもなく大変。





◆ファンタジーではない

初めは王女などが絡むファンタジー調なお話ながらも、
次の展開から、租税や国葬など政治的なお話へと流れ、
ファンタジーっぽさがすっ飛んでしまいます。
これちょっと興醒めです。

別に政治的な話が難しいだの悪いだのと言いませんが、
もっとファンタジーに富んだ内容にしてほしかったです。
見た目とは裏腹に堅いお話が待っています。





◆死神の登場バランスが悪すぎる

初めは”死神を避けていくことも面白味の１つ”と思ったものの、
これがハッキリ言ってお邪魔虫。
むしろストレスの溜まる対象でしかありません。

プレイヤーの”今したい”を見透かすかのように、
”今すぐ憑依したい相手”、”今進めたいキャラクターと出くわす相手”に
死神が取り巻いていることが多く、下手をすればその１プレイは
最後まで狙った対象に憑依できずに終了することもあります。
これ、ゲームとして致命的なバランスでしょ。

プレイ進行を邪魔する存在はゲームには必要ですが、
あまりにも邪魔しすぎでバランスが取れていないのです。
そこにプレイヤーのテクニックは関係無いですからね。
運とはいえ、これはあまりにも酷い調整。





良い面もいくつか。


◆グラフィックが綺麗でよく動く



絵が上手いうえに、よく動いています。
パーツを区切って配置を入れ替えているだけですが、
これが良い具合に動いている感を出しているので、見ていて楽しいです。





◆声優の演技が良い



さしあたって注目すべき声優はいないものの、全員演技が上手いと感じました。

唯一分かる方は、松岡由貴さん。
おっとりした王女役に、こんな演技もできるんだなと。
儚げで清楚な役どころを、ここまでこなせるとは思いませんでした。





◆登場人物がみないい人

一見して悪いヤツだと思える人物も、みなそれぞれが自分なりの信念を持っており、
どことなく優しさもあるのが良かったです。
特に男性陣は、疑ってゴメンな感じの方ばかりでしたね。
そういう部分ではプレイしていて気持ち良かったです。
まぁ、１人は諸悪の根源がいるんですけどね。





◆タイムテーブルの操作感が気持ちいい

ゲームの重要なシステムだけあって、タイムテーブルの使い勝手は良かったです。
拡縮、色分け、サムネイルの表示等、
とても分かりやすく良いシステムだと感じました。





◆ご褒美画像アリ



ご褒美＝お色気ってことで。

どの段階でどのキーワードが入手できるかはプレイヤー次第。
自分のプレイした感じでは後半に集中したかな。
まだ見ていないシーンもあるため、
どうやらそう易々とは見せてもらいないようですね……





◆次回作に求めるならば

もし仮に同様のシステムで次回作があるならば…

・上手な誘導を
プレイヤーの思考を育てるように丁寧に誘導していくのは
かなり頭の切れた方でなければ難しいのは承知のうえ。
しかしそれをやってのけてこそ、商品価値の上がる作品だと思います。
どういう思考が必要で、どんなひらめき方を求めるのか、
そのゲームならではの癖を順序立てて導くことが謎解きゲームには必要です。
プレイヤーの誘導下手が一番のネックでした。

・任意に初日へ戻りたい
自分の好きなときに初日に戻る手立てが欲しかった。

・消したキャンドルを任意に灯したい
一度灯ったキャンドルを消すことはできても、
灯すためにもう一度イベントをこなさなければいけないのは面倒。





◆結果として買いかどうか？

素材はいいのにシナリオとバランスが評価を下げました。
結論として、買わなくていいです。

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コメント 2

お疲れ様です＞＜
意外と低評価だったみたいですね＾＾Ａ

しかしゲームを作る側としては上でカルディアさんが述べた欠点等を感じないんでしょうか？
もちろんこの評価はカルディアさん個人の評価でしょうから、この欠点が逆に楽しいという人もいるでしょうが、他のゲームでもたくさんのユーザーが感じている不満をゲーム製作側は発売前に感じないんでしょうかね？
製作側は発売前にどのくらいの人数で感想等を調査するか知りたいもんですね！

次回作ではカルディアさんの感想がうまく生かされているのか！？
はたして次回作はあるのかｗｗ



by bapio (2008-08-06 02:50) 

bapioさん＞
こんばんは～(･∀･)ゞ　niceありがとうございます！

見た目良し、システムも良しなんですが、肝心のお話が残念だったなと。

＞ゲーム製作側は発売前に感じないんでしょうかね？
このソフトで言えば、シリーズモノではない初出作品なので、ユーザー意見の反映というのは難しいでしょうね。あくまでも開発側がこれで行こうと決定した作品なのだと思います。
おそらくソフトハウスができる調査はアンケートハガキかネットの評価ぐらいしかないので、良い悪いの先端部分しか見えないと思います。本当にメーカーが欲しい意見は、その中間の”多大なる聞こえない声”なんじゃないかな～と。まぁ、ゲームに限らず万人が満足するものなんてありませんからねｗ
だからこうしてユーザー側も、感じたことをきっちりとアウトプットしていくことが大切なんだと思っているんですよ。本当にどうでもいい作品ならコメントすらしませんしｗ　次回作があれば良い物に仕上げてほしいなぁ。
by カルディア (2008-08-06 22:30)